顔のテカリの原因である皮脂は、男にとって宿敵とも言えるかもしれません。

しかし、実は皮脂は、肌の水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守る働きをしています。そのため、一概に皮脂は悪者だと決めつけるわけにはいかないという事情もあるんですね・・

そこで今回は、皮脂の役割を理解するとともに、皮脂のデメリット、皮脂の落とし方やケア方法について見ていくことにしましょう。

皮脂とは?

皮脂は、皮脂腺から分泌される脂肪などを含むエマルション様の液体のことです。

皮脂腺から分泌された皮脂は、毛穴から皮膚表面に排出され、汗が入ると皮膚や体毛の表面に薄い膜状に広がって皮脂膜となり、肌や毛髪を保湿や保護する役割を果たします。

皮脂の成分

皮脂の成分は、中性脂肪(トリグリセリド)が約60%、ワックスエステルが約25%、スクワレンが約12%です。

表皮に常在する菌が皮脂を分解することによって、オレイン酸などの遊離脂肪酸が約20~30%、トリグリセリドが約20~30%、ジグリセリド・モノグリセリドが約10%、ワックスエステルが約20%、スクワレンが約10%へと割合が変わります。

皮脂の役割

若々しい健康な肌作りには、肌の保湿が大切です。

その保湿に大きな役割を果たすのが皮脂です。皮脂は、肌の表面にうすい膜を張り、外部刺激から肌を守ったり、内部の水分蒸発を防ぐという役割を担っています。これによって、肌がうるおい、柔らかくなったり、肌荒れを予防したりしているんですね。

さらに、皮脂に含まれる脂肪が皮膚の常在菌によって分解されて生じる脂肪酸の働きで肌が弱酸性なり、雑菌が繁殖しにくい環境を作ってくれます。

皮脂分泌の仕組み

皮脂の分泌量は、男性ホルモンの影響を大きく受けます。男性ホルモンという名前ですが、女性の体内でも分泌されるホルモンです。

男性ホルモンとは?

代表的な男性ホルモンは、男性の精巣や女性の卵巣から分泌される「テストステロン」や、副腎皮質から分泌される「アンドロゲン」です。筋トレなどをおこなっている方は耳にした事があるのではないでしょうか?

男性ホルモンには、皮脂分泌を増加させたり角質を厚くしたりする働きがあります。男性ホルモンの分泌量が増えると、皮脂腺が刺激されて皮脂が分泌されます。

男性ホルモンが増える年代

男性ホルモンは、男女ともに思春期かけて増加します。

その後、男性の場合は、30代にピークを迎え、60代までほとんど減少しません。女性の場合は、思春期以降は減少傾向にありますが、成人ごろまで男性ホルモンとよく似た働きをする女性ホルモンの一つ、黄体ホルモン(プロゲステロン)が多く分泌され、皮脂分泌が増加します。

また、ストレスなどで男性ホルモンが多く分泌されることもあります。

皮脂のデメリット

皮脂は肌にとって必要なものですが、多く分泌したり、必要以上に少なくなったりすることによって様々なデメリットを生みます。

皮脂の過剰分泌

皮脂が過剰に分泌すると、常在菌が増えすぎて、脂漏性湿疹やニキビ、吹き出物などの肌トラブルが起きます。

特に男性ホルモンの影響を受けやすい部分は、髭が生えるフェイスラインと言われ、その部分にニキビや吹き出物ができやすくなっています。また、においの原因にもなります。

顔や頭の皮脂が毛穴に詰まり、酸化することによってにおいを発生させます。さらに、毛穴に詰まった皮脂が酸化すると、周りの皮膚にダメージを与え、黒ずんだり毛穴を広げたりして、顔がくすんだ印象になったり、凸凹した肌になったりします。

皮脂の減少によるデメリット

皮脂の分泌が少なくなると、肌の水分が蒸発して乾燥を招き、乾燥肌や敏感肌を引き起こしたりします。

そして、しわや肌荒れ、アトピー性皮膚炎などを悪化させることがあります。また、皮膚がかさかさして白い粉をふいたり、ひび割れなどで痛みを感じたりする皮脂欠乏性湿疹(乾皮症)になることもあります。

健康な肌は、皮脂膜によってバリア機能が働き、肌トラブルが起きづらいですが、皮脂が必要以上に減り、バリア機能が壊された状態が続くと、皮膚上で細菌が繁殖し、細菌感染の可能性が高まったり、肌トラブルを引き起こしたりします。

皮脂のケア方法

皮脂バランスを整えるためには、毎日正しくクレンジングや洗顔を行い、適切に皮脂を落とすことが大切です。

また、バランスの良い食生活や良質な睡眠、ストレスをためないなど生活習慣を見直すことも重要です。

皮脂の落とし方

皮脂をすっきりと落とすためには、丁寧な洗顔を行うことが最も大切です。

毛穴に入った皮脂をしっかり落とすためには、女性用のクレンジング剤を使うことも良いでしょう。普段使っている洗顔料に重曹を少し入れてなでるように洗顔する方法もおすすめです。

しかし、乾燥肌や敏感肌の人は、保湿成分の多いマイルドな刺激の石鹸で洗顔を行い、潤いを残しながら洗顔を行いましょう。

洗顔の重要性

皮脂対策のケアポイントは、皮脂を落としすぎないよう優しく洗顔を行うことです。

洗顔を行うことで、皮脂汚れや古い角質を洗い流すことができますし、その後のスキンケアの効果を十分に得られることができます。洗顔を行うと汚れが落ちてスッキリしますが、力任せにゴシゴシと行うのではなく、しっかり泡立てた洗顔料で肌を包み込むようにして汚れや皮脂を吸着させるようにして洗います。

いきなり全体に塗り広げず、皮脂の多いおでこや小鼻などにのせて、くるくると円を描くようにしながら汚れを浮かせていきます。この時に、肌を強く刺激するような洗顔をすると、逆に皮脂の量を増やすことになりますので気を付けましょう。

優しく全体に泡を広げたら、すぐにすすぎます。洗顔をする際に、洗浄成分を肌に長時間のせたままにしておくと、必要以上に皮脂を取ることになるので、1分程度ですすぎ始めると良いでしょう。洗顔後は、スキンケアをして完了です。化粧水と乳液で肌をしっかり保湿します。